【制作レポート2023】原作ダイジェストを制作

やじきたコンテンツの2023年制作レポートです。

↓これまでの活動概要

↓前回2022年の制作レポート(サイトの大枠を制作まで)

今回はその続きの制作レポートになります。

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1.大阪編の「あらすじ」を制作

『東海道中膝栗毛』の原作ストーリーをたどるコンテンツをweb上で展開するにあたって、前回2022年の制作レポートに次のように書きました。

当初からコンテンツの柱として思い描いていたのは、原作ストーリーをもとに弥次さん喜多さんと大阪を巡る「街歩き&読書体験コンテンツ」です。

その第一弾として着手したのが、「あらすじで読む『東海道中膝栗毛』」の大阪編です。

あらすじで読む『東海道中膝栗毛』

「東海道中膝栗毛」で検索すると、関連ワードとして最初に「あらすじ」と「現代語訳」が出てきます。

それらの検索結果を見ていくと、『東海道中膝栗毛』の現代語訳(原文を直訳したもの)はすでにネット上にたくさんある一方で、「東海道中膝栗毛 あらすじ」で検索すると、上位に出てくるのはほとんどが本の解説ページです。

「東海道中膝栗毛」に関する投稿は膨大にあるにも関わらず、「あらすじ」といえるものは全くと言い切ってよいくらいに存在しないことが分かりました。

補足すると一応「あらすじ」としているものはあるものの、それらは長編シリーズの冒頭あたりを要約したにすぎず、本の解説も原作を読まずに書いたか、初編のさわりくらいを読んで書いたか、といったものが大多数の印象を持ちました。

私は原作をもとに八編(大阪編)の旅のルートと各場面のデータをすでに揃えていて、自分で現代語訳できるように原文と現代語訳本の資料一式も揃えていたので、自分がやろうとしていること(やってきたこと)と「あらすじ」のキーワードがうまく合致すると思いました。

そこでweb上でこれからやろうとしていた「街歩き&読書体験コンテンツ」を「あらすじ」のキーワードに合わせて、「あらすじで読む『東海道中膝栗毛』」として大阪編のコンテンツを展開していくことにしました。

大阪の旅をたどる

原作で弥次さんと喜多さんは、大阪中心部を一日かけて観光します。そして最初に立ち寄るのが眺望の名所「高津宮」です。

上のスクショ画像は原作の高津宮の場面です。

このように原作ストーリーをまず日程で区切り、次に場面ごとに区切り、各場面(立ち寄りスポット)ごとに「見出し、写真、要約、会話文」のセットで、さくさくと読み進めていけるようにしました。

原作に忠実に、それでいて出版から200年後の今を生きる私たちにも分かりやすく、作品のおもしろさが伝わることを重視して要約していきました。

原作のシリーズ完結にあたる住吉大社の旅(大阪市住吉区)までが4月に完成し、『東海道中膝栗毛』大阪編の原作ストーリーをひととおり読めるようにしました。

↓大阪編はここからスタート

2.イラスト付きでデザインを刷新

このコンテンツは当初から、弥次さんと喜多さんら登場人物たちの会話でストーリーが展開していく江戸時代の大衆文学を、現代風にチャット形式の吹き出しで表現することに大きなこだわりがありました。

↓詳しくはこちらの記事に書きました。

初代アイコン(著作権フリー画像)

茶店で鯉の掛け軸を見た弥次さん喜多さんの会話シーン

弥次
弥次

アリャァこいの滝登りよ

喜多
喜多

おらァ又、ふながそうめんを食うのかとおもった

このような会話の吹き出しには顔アイコンが不可欠です。最初はフリー素材をフル活用することから始めて、ある程度コンテンツが育ってきたら、弥次さん喜多さんのオリジナルイラストをもとにデザインなどを強化したいと考えていました。

↓著作権フリーの画像入手方法についてはこちらの記事を書きました。

しかしここまで制作を進めていくと、なるべく早い段階でイラストが欲しくなってきます。

フリー素材かイラストレーターさんに依頼かの二択に限らず、最近はその中間の選択肢として、ネット上で本来イラストレーターさんに依頼するのとはけた違いに格安で、レベルの高いイラストを依頼できたり素材サイトから購入したりすることができるようになっています。

幸いにも、有名なイラスト購入サイトで弥次さん喜多さん風のイラストが売られていたので、そこからイラストを購入して、バナーやアイコンなどをリニューアルしました。

会話用のアイコン

弥次
弥次

アリャァこいの滝登りよ

喜多
喜多

おらァ又、ふながそうめんを食うのかとおもった

バナー/アイキャッチ画像

webサイトTOPページ

やじきた街歩き投稿一覧ページ

イラストがあることで各段に画像が作りやすくなり、デザイン性が向上し、イメージも伝わりやすくなりました。

3.全体の読書ページを開設

公開からしばらくして、「東海道中膝栗毛 あらすじ」で検索すると、上記の大阪編コンテンツが上位にくるようになりました。

しかし検索上位にでてくる割にはクリックして読んでくれる割合が少ないな、というのが当初の印象でした。そこで少し方向転換をすることにしました。

東海道の旅をたどる

「東海道中膝栗毛」に興味がある人は、たいてい初編(東海道の旅)の冒頭から読みたいはずです。

東海道に含まれない「大阪編」というのが阻害要因になっているのではないか? 入口に初編があったほうが、そこから大阪編に流入して読んでもらいやすいのではないか? そんな風に考えました。

そこで大阪編のくくりを離れて、初編の「あらすじで読む『東海道中膝栗毛』」を制作することにしました。

↓初編はここからスタート

やはり初編から読んだほうが大阪編への理解も深まります。アクセス数もすぐに初編が大阪編を超えたので、この判断はいろいろな意味で大正解だったといえます。

現代語訳『東海道中膝栗毛』

そもそも「弥次さん喜多さんと街歩き」は、2018年に大阪編のまち歩きプログラムからスタートしています。大枠は『東海道中膝栗毛』に関するコンテンツではあるものの、初編が加わったことで1つのコンテンツとしてくくりきれない状態になってきました。

そこで「街歩き」と「読み物」とで正式に分離するかたちで、コンテンツを「弥次さん喜多さんと街歩き」と「現代語訳『東海道中膝栗毛』」の二本立てにすることにしました。

「現代語訳『東海道中膝栗毛』」の新バナーと開設ページ

初めから初編を制作すればよかったのでは?と思われてしまいそうですが、原作ストーリーを街歩き風に場面ごとに区切って写真と会話文でさくさく読み進めていく「あらすじ」フォーマットが生まれたのは、『東海道中膝栗毛』のなかで特段に観光ガイドブック要素が強い大阪編ありきの発想です。

最初に大阪編がなければこのコンテンツは生まれませんでした。初編から制作していたら、他の現代語訳とさほど違いのない「あらすじ」になっていたと思います。

まとめ

2023年の進捗

✔ あらすじで読む『東海道中膝栗毛』大阪編を制作
✔ あらすじで読む『東海道中膝栗毛』初編を制作
✔ 大阪編のコンテンツ「弥次さん喜多さんと街歩き」から独立し、新たなコンテンツ「現代語訳『東海道中膝栗毛』」を開設
✔ 弥次さん喜多さんのイラストを取り入れ、デザインを刷新

この1年でやじきたコンテンツのアクセス数は5000PVを超えて、月ごとのPVもまだまだ増加し続けています。


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